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真言宗豊山派 徳星寺
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人生色々

                        平成26年1月1日

昨年の暮れに行われた全日本フィギュアスケート選手権。ソチ五輪の切符を懸けた戦いということで、世間の皆様も注目していたのと思いますが、私も同様テレビで観戦していました。その中で女子優勝者の鈴木明子選手のインタビューの一コマが印象的でした。ご存知の方も多いと思いますが、彼女は二十八才とベテラン選手でありますが、そのスケート人生は病気を克服したり、なかなか成績が残せないなど、苦しい時期があり、遅咲きと世間からは言われています。今季も調子が上がらなくなった時があり、どうしてもスケートリンクに足が向かなかった時、彼女の母親が「私の為に滑って」と言ったそうです。今まで一度もこの様な事を言われなかった鈴木選手は「お母さんの為ならがんばれる。」と思ったそうです。
 この話を聞いて、とある中学校の校長先生の「勉強とは誰の為にやるものですか」とう疑問を投げられた話を思い出しました。「勉強とは自分の為にやるものではなく、人の為にやるものだ。」という内容でした。いつか学校を卒業して社会に出た時に社会に貢献できる人間になる為の勉強なんだ、と。もしまだぴんとこなかっら、「お母さんや家族の為に頑張る」と思っても良いそうです。自分の為に頑張ると思うとすぐ限界が来てしまいますが、人の為に、お母さん・家族の為に等と思えば、苦しくても壁を乗り越えられるそうです。鈴木選手と校長先生の話が同じ内容だったので驚いたのです。
 鈴木選手の様なオリンピック選手ではなくても誰だって、立場が違えど、人それぞれに苦労があって乗り越えて生きている。簡単な人生なんてない。それが人生だと思うのです。
 ですから、「葬儀は簡単に済ましたい」と言うのを聞くと、悲しく寂しい気持ちになります。亡くなった仏さまが、生前簡単な人生だったって言われているのと同じだからです。私達は、人それぞれドラマがあり、たくさんの方の縁により生かされている命なのです。そして、「死んだら終わり」ではなく、仏様になる誕生日なのです。ですから、残された私達は、温かく心を込めて仏さまの国へ送りたい、そういう葬儀のかたち、心構えをしたいものですね。                  合掌 祐海

 

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