感謝の気持ち
平成22年8月15日
徳星寺の御詠歌講「つくしんぼ」は平成元年四月から始まったので 今年で二十二年目になる。当初から参加している講員さん6名は、 長年の功績が認められ、今秋の大師講全国大会で表彰されることになった。六十代で始めた方は八十代になり、身体的にも厳しくなってきた方もいる。また色々な趣味・余暇が楽しめる今日では、御詠歌はただの趣味と言うだけではこれだけ長くは続けられないだろう。
しかし、「暑くて行くのが大変だったけど、来て良かった」とか 「ご本尊様に会えて良かった」とか「来ないと何となく気持ち悪いのよね~」などと言って皆さん笑顔で、御詠歌講に参加して下さっている。これも『信仰心』があってこそ続けられるものと思う。信仰心のある方は、この世は、人間の力ではどうしようも出来ない 大きな力があるということを知っている。だから彼女たちはいつも「お陰様で」や「ありがとう」という言葉が自然に出てくる。生かされているという感謝の気持ちがとても美しい。お腹空けばコンビニへ行き、欲しい情報や物があれば家にいながらインターネットすぐに解決し、どこにいても携帯電話で誰かと話せ る便利な世の中。だからちょっとでも思い通りにいかないと怒り出 したり、挫折感を感じたりしていまう。これは、忙しいという言い 訳で信仰心という美しい心を忘れてしまっている人が増えてきているからだと思う。
今一度、「有り難い」「お陰様」と自然と手を合わせる心を取り戻そう。
祐 海 合 掌