時間
平成19年8月1日
『オーラの泉』という不思議なテレビ番組をご存じだろうか。これは国分太一と美輪明宏とスピリチュアルカウンセラー・江原啓之のトーク番組で、始めは深夜枠だったのにゴールデンタイムに移るほどの人気番組だ。始めに江原啓之が目をつぶり「ふんふん~」と頷きながらなにかと交信している。そして突然「ぶっほぉほぉほぉ~ 」と美輪明宏が笑い出し、江原と「そうよね~。あ~よね~」とこそこそ話をした後、江原がゲストの前世や守護霊・オーラの色はあ~だこ~だと話し始めるのだ。
目に見えない物や科学的に証明されていない物をあたかもある様な如く話し、番組が成立しいるのにびっくりした。テレビで放映されていると、これが事実である様に思われるから不思議だし、ある意味怖いなっと思った。
確かに人間の力が及ばない不思議なことがあると思うし、前世や守護霊を否定するつもりはないが、このような話に惑わされてはい けないと思う。私なんか霊が見えると言う人に人に三百体の霊に取り憑かれているといわれたこともある(笑)。今ある不幸なことを前世やご先祖様のせいにして現実逃避をする人もいるが、今ある現実を素直に受け入れ、明らかにする意味での明きらめが必要であると仏教では説いているからだ。
この間、娘の祐那が夏風邪の一種である手足口病になってしまった。手の平と足と膝、口の中までぽつぽつと発疹が出来てしまう病気だ。熱は三十七度八分位でさほど酷くならなかったのだが、口に出来てしまった発疹が大きな口内炎になってしまい、四日間も何も食べられなかった。小児科の先生にはこの時代餓死する人なんていませんと笑われてしまったのだが…、おしゃべりな娘が一言も話さなくなり、飲食を嫌がるようになってしまったので、このまま餓死してしまうのではと心配した。先生が危機に瀕すれば絶対食べますよと言われた通り、とてものどが渇いたらしく、さっきまで痛がっていたのに急にごくごくと水を飲み出した。「あっ痛くない。しゃべれる」と四日ぶりに娘が話しだした。もやもやした霧が晴れたようにとても嬉しかった。当たり前のことなのに娘と話せてとても幸 せを感じた。
なにかと不幸だと思い、毎日の生活がつまらないものと思うのではなく、本当は生きている今が幸せであり、この命に感謝し、少しでも人のために自分の時間(命)を使うことが大切である。
祐 海 合 掌