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真言宗豊山派 徳星寺
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大好き

平成19年1月1日

法事で必ず話していることがある。

それは、お経には、一人一人の心の中に仏さまが住んでいる。その仏さまに早く気付きましょうということが説いてある。仏さまは目に見えないし、触れることが出来ないので、感じることは、難しく思うかもしれないが、本当は簡単である。自分の胸に手を当ててみて、心臓の鼓動を感じることが出来るだろう。それは生きている証である。自分が生きている限り命がる。仏教では命=ホトケという。この命が仏だと思えば感じることが出来るだろう。自分の命= 仏さまを感じることが、悟りへの第一歩なのであると説いている。またお経には、自分の命だから、とても大切な仏さまは自分以外 の命ある全てのもの、人に仏さまが住んでいることを忘れないということも説いてある。人を敬う気持ち、感謝する気持ち、尊いものを尊い、ありがたいと手を合わせる素直な気持ちを忘れない事という二つを話している。

では、具体的にどう生活していけばよいか?

まず、鏡を見て『大好き』と恥ずかしがらず言ってみて欲しい。この『大好き』という言葉は言うと必ず『き(い)』で終わり、自然と笑う顔になる。自分の命=仏を感じるということは、自分のことを好きになること、毎日笑顔で過ごす事である。

次にあなたの周りの人に『大好き』と思いながら、『ありがとう』と言ってみて欲しい。これを続けていくと仏さまを感じることが出来る。そして、たくさんの仏さまに出会うことが出来るだろう。

私の子供たちにも毎日一回以上は『大好き』と必ず言っている。子供たちは安心した顔になる。特に生まれてすぐ大病を患った息子は、発達が遅れていてなかなか言葉が出ないが、大好きと言うと、すごくうれしそうな顔をして、彼の気が向けば、大好きと言えるようになった。『大好き』という言葉は、魔法の言葉である。子供たちだけじゃない、本当は私の方が温かい気持ちになり、周りの人、 仏さまに支えられているのに気付き、感謝の気持ちでいっぱいになるからだ。

 

祐 海 合 掌

 

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